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中村不折書 「嶽色紅聲」碑

 この碑の表は、高遠出身の鉱山業者で高遠閣建設に尽力されたことで知られている広瀬省三郎(俳号奇壁)の句で、遠く東の方、仙丈ケ岳を眺めて読んだものです。

 

 斑雪 高嶺 朝光 鶯 啼いて居

 

 裏面は奇壁と交流があった河東碧梧桐の句で、西方、駒ケ岳の残雪の雪形が、駒(馬)の姿に見えるようになった情景を詠っています。

 

 西駒は斑雪てし尾を肌脱ぐ雲を

 

 また題字の「嶽色紅聲」は高遠出身の近代洋画界の奇才で、独特のスタイルをもつ書家でもあった中村不折の揮毫によるものです。

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